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資料ができるまでの地道な作業

野々市・金沢・白山市を中心に活動している「かわした税理士のエッセイ」へようこそ!

さて、税理士事務所の仕事の一部について、

お話したいと思います。

お客様から、領収書や通帳コピーをお預かりして、

そこからどのようにして試算表などの資料ができるのか、

というところです。

まず、お預かりした資料を整理します。

それから、取引1つずつを簿記でいうところの「仕訳」に落とし込んでいきます。

念を押すためにもう1度言いますが、「1つずつ」です。(^-^)

その仕訳の情報は多項目に渡ります。

1.年月日

2.借方の勘定科目は何にするか?

3.貸方の勘定科目は何にするか?

4.金額はいくらか?

5.消費税の税率は何%か?(10%、軽減8%、非課税など)

6.摘要には何と書けばいいか?

これを「1つずつ」考えます。

すると中にはお客様に確認しないと判別できない項目も出てきます。

例えば、ヤマダ電機で35万円の買い物をしたが、

領収書1枚だけで内訳が分からないものがあったりします。

この場合、1点が10万円未満のものが数点であれば「消耗品費」になるし、

1点だけで35万円なら固定資産なので「工具器具備品」になります。

また、スターバックスのレシートがあったとします。

何もメモ書きがない場合、これは非常に困ります。

お客様の接待なら「交際費」、仕事の打合せなら「会議費」、

仕事じゃなくて個人的なものなら「事業主貸」になります。

メモは大事です。(^-^)

これを「1つずつ」考えながら、会計ソフトに入力していくわけです。(^-^)

地道な作業です。

これを繰り返して、最終的に試算表などの資料が作成されます。

領収書が300枚、通帳の取引の行数が200行あれば、

この作業を500回行うわけです。

で、担当先が20件あると、500回×20件=1万回になるわけです。

ですので、

領収書をドサッと持って来て「今週中に試算表をお願い!」とか、

依頼されると苦笑いしてしまいます。(^-^;

また、

「何月何日の900円の件だけど・・・」とお話されても、

1万回の1枚なのでいちいち覚えてなかったりします。(^-^;

そして、そうやってできた試算表ですが、あくまでこれは前段階です。

その試算表などの資料を活用して、どう経営をよくしていくかが大事なお仕事です。

税理士事務所の仕事の本番はそこからになります。

しかし、その大事なお仕事の前に、

こんな地味な作業の繰り返しをしているんだ、ということを

知っていただいてもいいのかな、と思ってお話させていただきました。

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