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インボイス制度導入でこんなことが言われていますね。
「消費者から消費税を預かっているんだから、
その消費税を自分のものにしていたことがおかしい。
預かったものは国に納めるのが当然だ!」
課税売上が1000万円に届かなくて、
今まで消費税を納めなくてもよかった事業者でも、
インボイス制度開始にともない納めないといけなくなる、
ということについて、世間で言われていることですね。
これについて私が思うことがこれです。
「消費税を預けてるというけど、その意識、どこまであるのかなあ?」
というのも、
今はすべて「税込表示」ですよね。
どこまでが消費税か分かりにくくなってます。
例えば、価格表示が1100円だったら、
この場合は「100円を預けている」とイメージしやすいです。
でも、価格表示が998円だったら?
この場合、998円×(10/110)=91円が消費税です。
91円の消費税を預けている、
と買い物のときに意識している消費者はどこまでいるのかな?
と思います。
つまり何が言いたいかというと、
「税込表示」だと、負担している消費税額は分かりにくくなります。
ともすると、税込の総額を「モノやサービスの対価」だと、
意識してしまうと思います。
「納税の意識」「納税の負担感」が薄らいでしまい、
「あそこの店は高い」「あのサービスにしては値段が高い」など、
あたかも事業者の値付けが高いと思わせるような仕組み、
になっていると、思わないでもありません。
「消費者から消費税を預かっているんだから、
その消費税を自分のものにしていたことがおかしい。
預かったものは国に納めるのが当然だ!」
という声が上がるようであれば、
価格表示は「税抜表示」にして、
「税額」を明らかに分かるようすべきではないかな、
と思う今日この頃です。