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前の税理士への不平不満を聞いた税理士はこう考えている。

野々市・金沢・白山市を中心に活動している「かわした税理士のブログ」へようこそ!

税理士への不平不満、実はよく聞く機会があります。

「税理士に対して、税理士の不平不満を言うの?」

と思われるかもしれません。

でも、よく聞くんです。

どういうときに聞くかというと、こんなときです。

「前の税理士はこんな人だったので、税理士を変えたい。」

前の税理士の不平不満をよく聞くのです。

では、前の税理士はそんなにひどかったのか?という話です。

もちろん、前の税理士に問題があるときが当然あります。

でも、実は、相談者にも問題があることも結構あるんです。

その例をあげてみます。

1.「税理士が年に1回しか来てくれない。」

このケース、顧問料を聞くなど、よーく話を聞いてみると、

最初から年1回の契約をしていた、というケース。

例えば、顧問料は年1回で6万円だったとか。

この顧問料で月次顧問契約なんてありえないです。

年1回の契約なら、年に1回しか来ないのは当然です。

つまり相談者の方が、そもそも自分の契約を分かっていなかったと思われます。

まず、ちゃんと自分の契約内容を理解するようにしてほしいと思ってしまいます。

2.「納税額を教えてもらったのが納期直前だった。」

ひどい話ですね。

でも、経験上、こういう方に多い特徴がこれです。

「出納帳・領収書などの資料をなかなか渡してくれない。」

税理士事務所は、資料を預かってから、

会計ソフトに入力して、数字が合うまで徹底的に検証して、

その上で税法に適合しているかどうか確認し、

ようやく最終的に申告書をまとめられるのです。

例えば、9月決算だと11月中に申告・納付をしないといけません。

でも、11月中頃にしか資料もらえなかったら、どうでしょう。

当然、納税額の連絡もギリギリになってしまいます。

納税額を早めに知りたいという要望があるのであれば、

資料を早めに税理士に渡さないと無理です。

どれだけサービス精神があろうとも、そもそも物理的に無理なのです。

3.「赤字の決算が続いているのに、何もアドバイスしてくれない。」

このパターン、いくつか理由の候補があります。

1つは2の理由と同じです。

「出納帳・領収書などの資料をなかなか渡してくれない。」

申告の直前にしか資料をもらえていない場合、

今、赤字なのか、黒字なのか、途中で分かりようがありません。

赤字決算なのか、黒字決算なのか、

最後にならないと分からないのは税理士事務所も同じです。

結果、赤字が続いていた、なんてことが十分ありうえます。

そこにいたるまでに多くの税理士事務所は

資料の督促を何度もしていたと思います。

「督促された記憶がない」という方もいらっしゃいます。

でも、最初の数年は督促をちゃんとしていたと思います。

おそらく、あまりに督促に応じてくれないため、

税理士事務所側がもう途中から諦めてしまったと思われます。

赤字が続くもう1つの理由、それは、

「相談者が『とにかく税金を払いたくない』という考えで、

毎年無理矢理、経費を作っている。」というパターン。

黒字になれば当然、税額は大きくなります。

「黒字だけど税金は払いたくない。」は無理な話です。

黒字決算と納税を減らすことは相反するものです。

この当たり前の関係を理解しましょう。

前の税理士の不平不満を聞くと、

前の税理士の悲鳴が聞こえてきそうな気持ちになります。

前の税理士の不平不満は言うときは注意をしましょう。

前の税理士の不平不満を聞くと、

この人は資料のやりとりの約束にだらしないのでは?

この人は会計の基本の理解が足りないのでは?

同じ税理士として、そんなふうに勘ぐってしまいます。

最後に、

自戒をこめて、税理士にも相談者に共通して言えることがあります。

こういった不平不満の根源によくあるもの、

それは「コミュニケーションの欠如」です。

共通理解があれば未然に防げるものばかりです。

税理士が相談者の理解をするのは当然です。

でも、相談者も税理士を理解しようとしてほしいと思うんです。

例えば、「ソース」とラベルに書いてあるのに、

「黒い液体だから」という理由だけで「醤油」と勘違いして買って、

「ソースじゃないか!」とクレームをつけられても困るのと同じです。

「黒い液体」には「ソース」も「醤油」もあるのと同じ、

税理士のサービスにもいろいろあるんです。

ちゃんと内容を理解した上で、

税理士のサービスをご購入していただきたいと思います。

これぐらいのお願いは許してもらえないでしょうか?

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